2010年6月1日火曜日

京都 労災で顔に傷 

労災認定:保証に男女差あり

1.発生年月日:2010年05月27日
2.場所  :-
3.業種  :-
4.関連物質:-
5.死傷者 :-
6.概要  :-

顔などに重い傷が残った労働災害の補償で、男性を女性より低い障害等級と認定する国の基準は法の下の平等を定めた憲法に反するとして、男性が国に障害補償給付処分の取り消しを求めた訴訟の判決が2010年5月27日、京都地裁であった。裁判長は基準を違憲と判断し、処分を取り消した。
 判決によると、男性は1995年、勤務先で顔や腹に大やけどを負った。地元の労働基準監督署は2004年、ほかの症状と合わせて、障害補償一時金の支給対象となる11級と認定。これを不服として再審査を求めたが、国に退けられた。
 判決はまず、「外見の障害は女性のほうが不利益を被る」とした国の主張について検討。不特定多数の人と接する仕事は「法務従事者」「音楽家」「理容師」など他にもあり、明らかな根拠とはならないと判断した。
 国の「女性のほうが外見に高い関心を持っているため、顔の傷による精神的苦痛の程度は大きい」との主張についても、性別によって大きな差が出るとはいえないと指摘。重い外見の障害補償だけに性別差が設けられていることは「著しく不合理だ」と結論づけた。

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